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実際に行って、見ること

「幻獣ムベンベを追え」 高野秀行

酒飲み書店員大賞の「ワセダ三畳青春記」を読んでから、気になっていた人。
処女作のこれを読んでみた。

アフリカまで、恐竜の生き残り?と噂のある「ムベンベ」を探しに行くノンフィクション小説。

著者である主人公は、早稲田大学探検部2年生。
翌年の探検活動で「アフリカへ未確認幻獣(例えばネッシーのようなもの)を探しに行こう」と提案する。

そこからの展開がすごい。
幻獣についての資料探し。
現地で困らないように、語学勉強(なんと電車で隣り合った人に声をかけたりする!)。
企業を回って資材の提供を募る。
領事館へ許可を申請。
 などなど。

で、まずは下見に一度行ってあたりをつける。
そして翌年、12名編成で探検。

日本の大学生なので、現地の人になめられるし、だまされるし。
これが交渉ごとに長けた大人だったら、もっと違った結果になりそうなんだけれど、若くて無邪気なりに得ているものも多いみたい。

36日間の幻獣観察を終えて、帰国。

何言ってんの?みたいな荒唐無稽な話を、実現していくさまがおもしろい。
また、現地の人たちとのやりとりや、実際にそこで生活していく様子なども、とても常人には経験できないことばかりだ。

現地で見て、食べて、寝て、虫にも刺されて、病気に罹りながらも実行しようとする好奇心。
それを追体験できたような錯覚にとらわれる。

自分が体験したいとは思わないけれど、アフリカに魅了されてしまう人の気持ちがわずかばかり、わかる気がした。
かなりおすすめ。
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by megumi510 | 2008-09-03 21:03 | 読書