晴漕雨読、ときどき山林

kazukyonn.exblog.jp
ブログトップ

ありそうで、ないところ

「雪沼とその周辺」 堀江敏幸

ずっと気になっていた小説。
ダヴィンチでも今月の何とかに選ばれていたりして。
書店でたまたま手にとったので、読んでみた。

ちょっと田舎の、心温まるいい話の短編集。

そこは、デジタルのブラックボックスではなくて、ちゃんと仕組みのわかる機械がちゃんと働いている世界。
ほんのりと温かくて、ベタベタではない人情があったりもして。

例えば、音が好きで選んだボーリングのピンを立てる機械。
真空管を使ったステレオ。
地面の傾けが影響する製函機。

田舎で、実直に暮らす人々。
派手な事件はないのだけれど、心の深いところへじーんときます。

しかもこの本は、大好きな池澤夏樹の解説!
贅沢すぎです。
[PR]
by megumi510 | 2008-09-03 20:35 | 読書