「本多静六自伝体験八十五年」 本多静六
林業の学者であり、大富豪の本多静六の回顧録。
貧乏しながら学業を為し、後年は日本の林業政策にも影響を及ぼした人。
日比谷公園の設計者でもある。
自伝にありがちないいことばかりを述べたものではなくて、失敗談、恥ずかしかったこと、恋愛の話、など人間臭さがちゃんとあっておもしろく読めた。
それにしても、昔の年長者は偉かった。
ちゃんと「おとな」として機能している。
若い人の将来を考えてアドバイスしたり、お金を貸したり、責任をとったり。
今、こんなおとなっているのかな?
最後に幸福について語られているのだけれど、実践してきた人だけに、重みがある。