晴漕雨読、ときどき山林

kazukyonn.exblog.jp
ブログトップ

未来の日本の姿なのか

「ルポ貧困大国アメリカ」 堤 未果

書店で見かけて購入。
帯の「新書大賞2009」というのに惹かれて。

アメリカは、自由競争という名のもと、ひどいことになっている。
本書は、その詳細を書いたもの。

貧困層をねらって仕組まれた住宅ローン。
(昨年破綻したサブプライムローンのこと)
一度病気をすると貧困層に落ちてしまう医療と保険の問題。
学校へ行きたいがために学費を援助すると詐欺まがいに勧誘する軍隊。

とにかく、病んでいます。

この原因は、「自由競争」と「民営化」。

教育や医療を民営化した結果、医療費は高騰し、それに伴って保険掛け金も高騰する。
会社で健康保険をかけていても、一度病気になった社員を雇うと、保険の掛け金が高くなってしまうので、その社員をくびにする。
そうすると、その社員はもうまともな仕事につけず、しかも医療費はかさんで借金に苦しむことになってしまう。

家が貧しいから進学できない若者は、学資ローンを組んで進学しても、給料のいい職業につくことができずに借金だけ膨らんだり。
ローンさえ組めない貧しい層は、学費を援助すると勧誘されて軍隊に入る。
いざ入隊の契約をしてみると、その学費の全額はでなかったり。

とにかく、アメリカは貧困層を作り出し、彼らを一部の富裕層がお金をちらつかせて牛耳る構造となってしまっている。

アメリカに強要されて日本も「民営化」の道をたどっているのだけれど、このままではアメリカの二の舞になってしまいそう。
小泉政権で「民営化」「自由化」が進んで、結果、貧困層を作り出してきた。

我々日本人は、このままつきすすむと崖っぷちが待っていることを知る必要がある。
そのためにも、本書が「新書大賞」になったことは喜ばしい。
もっともっとたくさんの人に読んでほしい。
そして、考えてほしい。
by megumi510 | 2009-05-13 19:56 | 読書