晴漕雨読、ときどき山林

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最近話したこととたくさん符合することが

「モダンタイムス」 伊坂幸太郎

先日、西へ遠征に行って、たくさん話をした。
この「モダンタイムス」には、そのときに話したことと符合することばかりで、その偶然が不思議な気がした。

特にたくさん話したのが、ネットについて。

思うに、ネットは「距離と時間を無くす道具」ではなかろうか。
それはいいことである反面、悪いことでもある。

O氏は、可能であればネットに頼らないで仕事をしたい、と話していた。
焚き火に例えるなら、着火剤を使って火をおこしているような、居心地の悪さをかんじる、ってことで。
特にシーカヤックは、時間と距離こそが、大事なんだと。

伊坂幸太郎は、小説の中で、小説は映画化された時点で、その小説のよさは削ぎ落とされているようなことを言っていた。
あらすじだけではなくて、小説はそのまわりについているいろんな部分こそが大事なのだと。

それって、カヤックで旅すること一緒じゃん。
ただ効率よく目的地に着くってことではなくて、パドルを持って水を感じ、風を感じ、空を見て・・とそのまわりに付随することこそ、省けない部分なのだ。

また、この小説では、ネットで手軽に検索して情報を手に入れることも、便利な反面、不便な点もあると言っているみたい。
普段は、便利さだけにしか目につかなかったけれど、そのお手軽さこそ、悪だったりするんだなー。

ネットで得た情報は、事実なのかそうでないのか、読む人には判断がつきにくい。
また、「検索」することによって、逆に検索する人の情報が逆にたどられる危険性もある(これは今のところフィクションだけれど、いずれ逆検索されるだろうな)。

とまあ、この小説を読みながら、そんな会話を思い出したのでした。

小説は「魔王」(現在)から約50年後。
だから近い未来の話なのだ。

ネットの依存度がもっと高まって、でも本質的には生活はほとんど変わっていない世界。
主人公はシステムエンジニア。
登場人物は誰も魅力的で、特に強い奥さんはなかなかいいね。
突然割り振られた仕事によって、事件に巻き込まれる。

「グラスホッパー」と同じように、痛そうな描写が多い。
そこはちょっとかんべんー。
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by megumi510 | 2008-12-25 23:32 | 読書